山形市の高校での出前授業を終えて。

2022.8.15

当スタジオは、東北活性研「TOHOKUわくわくスクール」にエントリーしてボランティアで出前授業をしています。ある日、担当Hさんからメールが届き、山形市の学校からオファーがありますよ、とのこと。昨年は年度末にようやく一校依頼があった程度で、この時はまだ6月。心の準備がなく戸惑ったものの、スケジュールに余裕がないとのこと。もうバタバタと行く方向で関係各位に相談。

結果、東北文教大学山形城北高等学校の高校1年生 34名の生徒さんへの出前授業となりました。
エントリーしている企業は当事務所ですが、わたしは窓口で、講師は着物アレンジ和~夢さんと、ごてんまり作家の奥村潤子さんにお願いしました。


1部は、着物アレンジ和~夢から、高橋さん、田中さん、柏倉さん、武石さんの4人が着物の授業を行いました。着物の歴史だけでなく、着物の種類ごと持参!して、生徒さんに用途を説明。それだけも結構ボリュームある内容でしたが、そこだけで終わらないのが和~夢の良さ。着物には昔、どんな思いを込め、嫁ぐ娘に手渡されたか…そんなお話もしていただきました。ラストは生徒さんに着物をリメイクしたものを着てもらって、ミニファッションショーで大盛り上がり。

2部のごてんまりの授業は、春から奥村さんが一生懸命作ってくれていた完成間近の毬を40個近く持参し、生徒さんに最後の刺繍を施してもらいました。男の子も女の子も、みんな無事完成し、唯一無二の作品として、それぞれ持ち帰りました。

当日は朝四時起きで仙台経由で山形市入り、帰宅は夜9時過ぎという弾丸ツアーは無事終了。70代のメンバーが一番元気でした。

色々ありましたが今回、個人的に一番うれしかったことだけを書きます。

最初、高校生への授業でしかも山形市ということで、話を受けるかどうかかなり迷っていた和~夢のみんな。「これでやらなきゃ、もうどこからオファーきても出来ないという選択をすると思う。先生みたいにうまくやらなくていい、生徒たちを楽しませてくれるだけでいいんです」と言いきった私。んじゃ、まず自分が本気を見せないと、そして少しでも安心してもらおうと、和~夢さんから預かった資料をもとに徹夜して台本の構成を練り、歴史を振り返り、着物の種類を一つ一つ調べ、わからないところを納得するまで掘り下げて。ようやく完成した台本を届けたところ、授業風景のイメージができたようで、自然に意見が交わされ、それぞれの担当分けがどんどん始まり。そこまでいけば、もうこの団体のパワーは力強く、猪突猛進で迷うことなく進むわけなんでした。そうなる地点までどうやってたどり着こうかと思案した数週間だったものの現実にそうなって、とてもとても満足しました。



結局、覚悟があるのかどうか、相手にはもろに伝わる。覚悟があれば、目の前の人は信頼して心動かしてくれると再確認。
 

もう本番の出来が50点でも、この流れが生まれただけでいいと思っていましたが、メンバー間でどんどん台本のカスタムが始まり、必要な着物や衣装の準備、台本のコピーなど、みんなで手分けして準備も着々。ネットワーク、フットワークの良さ。そして、本番に強いのもこのメンバーの特徴で、おばあちゃんという立ち位置をしっかり使って、生徒さんたちの懐に入り込み、愛のある生きた授業を展開していました。


普段、ひとりで動くことの多いわたしにとって、仲間がいる安心感ってすごいパワーだなと感動。みんながしっかり把握するまで何度もリハをしたり、流れをくどいほど確認する、困ったことが起こった時のための対処法や次の授業に何かあった時のフォローまで、しっかりと考えてくれていて、そのことがジェネレーションギャップでもあり、自分がひとりでなんでも抱え込み、いつも行き詰まるのを超えていくヒントな気もして、1人の世界の限界を感じました。人と一緒に物事をやるって大変だけど、自分ひとりでなんでもできる気分になって周りが見えていなかった自分に気づきました。

もちろん私が、東北活性研の担当の方や学校の先生とのやり取り、メンバー個々とのやり取り…こうして欲しい、これはどうなってる? こうしたほうがいいんじゃないの? …などの意見調整を頭を悩ませながら繰り返していたことは、見えてないから誰にも伝わっていないと思う。それでも昔の経験とリンクさせて察してくれたメンバーが、自分にできることはやるよと、たくさん手を貸してくれて、そのことが本当に支えになったのでした。

これから人と関わるときは「見えてないからわからない」のではなく、相手がどれだけのことをしてくれているのかをしっかり感じ取り、目の前の人にリスペクトできる人間でいたい。そして文句を言うとか要求するのではなく、一緒に何ができるか、どうよくして楽しくしていけるかを常に選び取れるようになれたらいいなと、いま心から願う。失敗だらけの人生は学ぶことばかり。

 
その後、生徒さんたちから届いた感想文には、着物の授業を通じて自分のおばあちゃんのことを思い出したと…。今度会ったときには色々、着物のことを聞いてみたいと…。そんな言葉がたくさん書かれていました。伝えたかったことがしっかり届いたんだなあと思いました。

結果、和~夢のみんなが「もうどこでもやれる気がする」に変わった。
そうです。やれます。先輩たちが持っているものは、わたしたちにとって素敵なんだから。

もう70だから、もう〇〇だから…。それはそれでいいけど、シニアがとんでもない面白いことをしてくれたら、次の世代が生きやすくなるんです。こうしちゃいけない、が無くなるんです。シニアこそ楽しんでくれていないと。と、思っていたら、昨日のドラマ「石子と羽男」でもそんなこと言ってて、本当に感動した。そうだよね。そうなの。

わたしも、そうやって生きていこう。

ガレージセール開催

休業要請明けましたが、大事を取って外で営業活動しております。
道路に面した庭先で手作りマスクを売りながら、地域の方々と近況報告しあったり、スタジオのチラシを配布させてもらってます。

ガレージセールは不定期で晴れた日に開催しています。
たまに山菜も売っています。

マッシュルームからのお知らせ

秋田県からの要請を受け、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、令和2年4月25日~5月6日まで休業いたします。

古いアルバムの整理のお手伝い。

最大200枚までスキャンしてデータ化いたします。
ご相談ください。